・audibleで何を聴くか、悩んでいる方
・堺屋 太一さん著「豊臣秀長 ある補佐役の生涯」をaudibleで聴いたことの無い方
・長編のaudible作品を探している方
どうもこんにちは。
工場でカメラ設置の段取りばっかりしているコンです。
そんな私の普段の数少ない日課の一つがaudibleを聴きながらの出勤で
これまでに色々楽しませていただいております。
結構前の話になるんですが
ちょっと歴史系のものを聴きたいなぁ〜と思い、購入可能作品を見ていると
良い感じなタイトル
「豊臣秀長 ある補佐役の生涯」
こういうのでいいんだよ〜って言いながら
歴史上の武士の本なんて小学生以来だ!!ワクワク!!
って購入して、2月になってようやく聴き終わったので感想を書いていきます。
1. 好きだったところ
1.1 越村 友一さんのめちゃくちゃ上手な朗読
audibleの最大のポイント
良し悪しが内容xナレーションになってくる点なのですが
このナレーションを担当してくださっている越村 友一さんの朗読。
めちゃくちゃ上手です!!
・誇張しすぎないほどの強弱の付け方。
・喋り方から、物語が進んでいるのがわかる。(登場人物の年齢の進行や、駆け出しの頃と大名として戦場にい時では全然違う)
など印象的なことは色々あるのですが
特に
地の文を、絶妙なテンポと抑揚で状況を分かりやすくなるような表現が私はとても好きでした。
なんでこう感じたんだろ?
接続詞だったり、文と文をつなぐ言葉が少し早口になったり遅くなったりで、それが絶妙な間と感じたのかな?
マニアックで申し訳ないです(笑)
それと実はこの作品20時間を超える大作なのですが
この20時間を共にできたのも、越村 友一さんのこの朗読あってのことだと思っております。
1.2 サラリーマン武将達の辛さがシミジミと伝わる(笑)
サラリーマン武将なんて表現は変かもしれないのですが
登場人物の兄:秀吉、丹羽長秀、柴田勝家みたいな登場人物は
織田信長社長の元で働いている部長みたなポジションというのがシミジミと伝わりました。
社長はきっとこうお考えだ、社長の考えに沿う行動を考え
さらに部下をどうやって統率をとり、報酬を与え、うまく会社運営をしていくか
みたいな感じです(笑)
特に主人公の弟:秀長はそんな部長を支えている課長。
織田信長社長から兄:秀吉部長に伝えられた無茶振りを、実際こなしていくのは弟:秀長課長。
さらに平社員の揉め事や、不満をなんとかするのも秀長課長。
仕事に失敗したら死んでしまうブラック企業に勤める秀長課長の大変そうな日々がまざまざと表現されており
聞いているぶんには面白かったです。
1.3 秀長のかっこよさ
無茶ばかりする兄さん秀吉。そんな秀吉を危なっかしいと思いながらも、
兄には自分しかいないと気づき、兄の出世のため身を砕き支えることを決意する弟さん秀長。
兄より秀でた武将になってはいけない、兄より信頼のある武将になってはいけない、でしゃばってはいけない。ここ一番では最も困難な仕事を請け負い、家中のものが誰もやりたくない仕事を進んで引き受ける。
そして、なによりも支えていくと決めた主人をーーー兄を信じる。そんなことを誰からも強いられることなく、自分の意思で信念でやり通す貫き通す。
自分で書いていて泣きそうになるくらい秀長はかっこいいです。
特に後半の最後、この本のクライマックス、秀吉と柴田勝家の賤ヶ岳の合戦。
兄:秀吉が別の所で戦っている間に弟:秀長の軍は、柴田勝家方の佐久間盛政の猛攻にあってしまいます。
そんな猛攻を弟:秀長は城に引き籠り、守りの姿勢を固め、ずっと耐え続けます。
それには理由があって、兄:秀吉が戻って形勢逆転ができると踏んでいるのだが。。。
秀長の家来からは、それでは世間から秀長が負けたと思われてしまう、と反発されます。
しかし秀長は
「兄者と俺は一つじゃ。どちらが勝っても羽柴の勝ち、兄者が勝って俺が負けることはないのよ」
と
秀長のありかたの完成形みたいなセリフで
めちゃめちゃカッコよくその場をおさめます。
クチコミ
おわりに
かなり面白い作品でした。
本当に聴いてよかったと思える作品。
もし、歴史に詳しくないからと敬遠される方がいても
あまり詳しくない私でもこうして色々と勉強になり、物語も楽しめる作品なので
むしろ、最初の1冊におすすめです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。